気になる「耳」の症状についてQ&A
桂林耳鼻咽喉科・中耳サージクリニック 札幌市厚別区厚別中央2条5丁目6-3新さっぽろアークシテイ デュオ2-4F |
①自覚症状として、気をつけた方がいいのは、どんなことでしょうか?
突然に起こった耳鳴りや、聞こえの低下は要注意です。この場合、「突発性難聴」と言われる病気が起こっている可能性があり、早ければ3−4日以内に、少なくとも1週間前後で治療を開始する必要性が出てきます。それ以外にも、繰り返す「耳漏(じろう)耳からツユが出る」、耳のかゆみが頻繁に起こる、徐々に聞こえが悪くなっている場合には、鼓膜に穴が空いている可能性や、周りの骨をどんどん壊していく「真珠腫性中耳炎」と呼ばれる病気になっている可能性があります。 いずれにせよ、耳の中というのは狭く、自分では観察できない部位であり、治療が遅れると元に戻らない可能性も出てくる重要な臓器です。何かおかしいなと思ったら、すぐにお近くの 耳鼻科医の診察を受けるように心がけてください。
②どんな治療法がありますか?
耳の聞こえは主に2つのパートから成り立っています。音を電気の信号に変換し脳へと伝えていく「内側の部分」と、そこへ音の振動を増幅して伝える鼓膜などの「外側の部分」です。「内側の部分」が障害を受けている場合は主に飲み薬や点滴治療を行います。「外側の部分」が障害を受けている場合は飲み薬、点耳薬(目薬のようなもの)、手術による治療を行います。
③先生は鼓膜や鼓室の形成も手がけていらっしゃいますが、鼓膜と鼓室の違いから教えてください
人の耳を、耳の穴を通して見てみますと、まず「鼓膜」と呼ばれる厚さ0.1mmの薄い膜状の組織が観察できます。ここに音が伝わると、まず鼓膜が震える事になります。この鼓膜には、「耳小骨(じしょうこつ)」と呼ばれる人体の中で一番小さな3つの骨が連結しており、鼓膜に伝わった音の振動を、さらにその奥の骨に埋もれた「内耳(ないじ)」と呼ばれる部分へと伝えていきます。ここで音の振動は電気信号へと変換され、神経を通って脳へと音の情報が伝えられていきます。この音の伝わりの中で最初の重要な部分である耳小骨が存在する空間の部分(鼓膜と内耳の間の空間)を「鼓室」と呼んでいます。 鼓室の手術というのは、この空間に出来た病気を取り除くものや、耳小骨の破壊・奇形などにより聞こえが悪くなっている場合に、その音の伝達機構である耳小骨を自分の軟骨などを用いて作り変える手術の事を言います。
③どんな場合に手術が必要なのですか?
まず顕微鏡を用いての耳内の観察、各種聞こえの検査、CT検査を行います。その上で、聞こえの改善が可能な場合や、骨を壊していく真珠腫性中耳炎などが隠れている場合、耳漏を止める必要がある場合などに手術が適応となります。
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