補聴器で利用者のQOL向上に専心 創業82年、聞こえのトータルケア目指す

toku20a_nuki岩崎電子株式会社
代表取締役 岩崎 充佳 氏
札幌市中央区南2条西3丁目東南カド TEL 011-231-2002

札幌を始め、函館、旭川、苫小牧、室蘭など道内9カ所に補聴器販売店網を持つ岩崎電子株式会社は、昭和8年に札幌で創業した岩崎無線を前身に平成27年で82年の業歴を重ねてきました。同社のこれまでの歩みと北海道を代表する補聴器専門店としての取り組みを代表取締役・岩崎充佳氏にお聞きしました。
<取材協力>
岩崎充佳 氏
(岩崎電子株式会社 代表取締役)

御社のこれまでの歩みについて教えてください。

 

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■岩崎充佳 社長

当社は昭和 8年(1933年)に創業者である先々代社長が、ラジオ・拡声装置パーツ販売の岩崎無線を現在の本社所在地にて創業したのが始まりです。その後、昭和23年にリオン株式会社から国産補聴器「リオネット」が発売され、昭和25年に同補聴器が身体障害者福祉法の施行に際し指定品目となったのをきっかけに、リオン㈱北海道総代理店となり、補聴器の取り扱いを開始しました。昭和30年からはリオン社製の耳鼻咽喉科向け医療検査機器、騒音計等の音響計測器の取り扱いも始めました。
その後、創業者から引き継ぎました前社長が、昭和45年にリオン㈱の営業権を岩崎無線から引き継ぎ、岩崎電子㈱を設立するに至り、補聴器・耳鼻咽喉科向け医療検査機器・音響計測器の販売を事業とする現在の会社組織となりました。このため当社は、岩崎無線時代から始まり、60年以上に渡り補聴器の取り扱いをさせていただいております。
そして、その後、利便性を高めてよりお客様の近くへとの考えの元、北海道内に補聴器の店舗機能を備えました支店を札幌市内5支店、旭川、函館、苫小牧、室蘭の計9拠点に順次開設をし、現在に至っております。

特に補聴器販売を手がけられたきっかけは何でしょう。

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■昭和40年頃の岩崎電子㈱本社社屋

昭和23年にリオン㈱から国産補聴器「リオネット」が発売され、昭和25年に同補聴器が身体障害者福祉法の施行に際し指定品目となったのをきっかけに、リオン㈱が製造メーカーとして全国で信頼のできる販売代理店を探しておりました。その際に、先代創業者が北海道では指折りの技術者であったこともあり、北海道内で無線・音響関連を中心に技術力が高かった岩崎無線㈱にリオン㈱より白羽の矢が立ち、先代創業者が社会的使命の高い製品として共感し、リオン㈱北海道総代理店として補聴器の取り扱いを始めたと聞いております。全国でも当時は当社も含めて代理店4社からのスタートだったそうです。

補聴器を販売する上で特に留意されていることは。

当社では補聴器の販売は聞こえに関するトータルケアが必要と考えております。全道各地において連携をしております耳鼻咽喉科の医師が多数おり、まずは難聴の原因を医師に判断していただくことが重要と思います。補聴器専門店にできることと耳鼻咽喉科で行うべきことを的確に判断することがまずは重要です。その上で補聴器が必要と判断されれば、メリットと限界も含めてお客様やご家族に十分に説明します。補聴器装用前の語音明瞭度の測定、補聴器を装用した際の効果測定も必ず行い、お客様へ十分に説明をします。最大の効果を上げるためのフィッティング、使用していく上での問題を解決するアフターフォローも含めて、継続してしっかりと対応することが当社の役割であると思います。
お客様は見た目も重視されますが、聞こえをどれだけ向上できるかが一番重要です。最適な聞こえの状態を持続するために定期的なご来店を促したり、こちらからご自宅等へご訪問もすることで、最良の聞こえへ、しっかりとサポートしていくことが何よりも大切と思います。お客様にとって末長く役立つことで、聞こえを通じたQOLを向上できるようにしていくことが当社の役割であると思います。

お客様への対応で大切になさっていることは、どんなことですか。

補聴器はお客様本人・ご家族共に納得してもらい、安心して使っていただき、生活のQOLを向上してもらうこと、これが一番重要と思います。そこまでのプロセスを社員がどのように考え、そこへお客様を導いていけるかがこの仕事の根幹と思います。
耳鼻咽喉科との連携は非常に重要であり、耳鼻咽喉科医師のご紹介であれば医師からのご指示に従い患者様の状況と聴力を理解し、それをベースに接客をいたします。耳鼻咽喉科のご紹介でないお客様でも出来るだけ一度受診するようにお勧めいたします。販売に入る前に、お店にできることと耳鼻咽喉科医師が行うべきことを的確に判断することがまずは重要と思います。補聴器に関すること以外の聴覚管理はやはり医師にお願いすることがお客様・ご家族にとっても安心と思います。
次にカウンセリングを通してお困りの状況(主訴)をお聞きします。ご購入された場合は長いお付き合いとなりますので、お客様の聞こえの状態をきちんと理解し、安心して補聴器装用に進んでいただくことが必要です。主訴を改善することが補聴器使用の最大の目的となりますので、とても重要です。

■耳かけ型や耳あな型などタイプもいろいろの補聴器

■耳かけ型や耳あな型などタイプもいろいろの補聴器

様々なタイプが有り、お客様にとって最適な機種を納得して選んでいただくために、ご相談して選択した貸出し用の試聴器をつけて専門の設備で具体的な効果測定もします。さらに自宅等で使用してもらい、実際の使用場所での補聴効果の確認をしていただきます。そして最終的に補聴効果を確認できた時点で納得してご購入していただきます。その後は必要に応じて微調整を何度でも行い、定期点検も行い、常に良い状態を保っていただくように可能な限りの対応をしております。
お客様対応に関しましては、当社独自にお客様毎に作成しておりますカルテに詳細を記載し、全店員間で情報を共有しております。お客様の全ての対応履歴を全店舗で共有できるようにシステムを組んでおりますので、どの店舗に行ってもカルテ情報を迅速にやり取りすることで、最適な対応・フィッティングができるように心がけております。また各店舗には認定補聴器技能者がおりますので、資格取得の際に得た知識をもとに、お客様にはわかりやすく説明をいたします。補聴器を通じてお客様のQOLを上げることが目的ですので、そのための努力を最後まで惜しまないことが重要ですし、補聴器の良さを感じて頂だける方々を増やしていくことで、それが補聴器業界のさらなる発展にもつながっていくものと思います。

創業82年を経て、御社が今後目指すものは。

昭和8年創業の岩崎無線㈱から始まり取扱商品はその時代により変化しておりますが、地域の中で80年以上営業をさせていただき、やはり地域のお客様には大変感謝をしております。今後はこの実績と経験を活かし、来るさらなる高齢化社会に向けて、当社のやるべきことは何か、地域に対して貢献できることは何かを社員とともに考えていく必要があります。当社にお客様が期待していることは、補聴器専門店として難聴者のための聞こえの改善を含めたQOLを上げるお手伝いを出来る限り行うことと思っています。
このことを通じて地域の中で、岩崎電子に任せれば安心と言っていただける体制をさらに作り上げていき、耳鼻咽喉科医師や地域との連携の中で、補聴器をつけていきいき活動できる方々を増やしながら、地域社会に貢献し、聞こえをトータルケアできる企業を目指していきたいと思います。

(取材日:平成27年6月17日) 

岩崎電子株式会社 取材記事


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