ドクターに聞く「塗り薬だけでもシミは取れる?」

ひろせ皮フ科クリニック
広瀬 るみ 院長
札幌市東区北42条東16丁目1-1 N42メディカルビル3階 TEL 011-789-2888

特に女性は気になる顔のシミ。「レーザーはちょっと怖い…」と思っている方に、塗り薬だけでも確実に目立たなくする治療について、ひろせ皮フ科の広瀬るみ院長に語っていただきました。
<取材協力>
広瀬 るみ 氏
(ひろせ皮フ科クリニック 院長)
「メディカルページ平成23年度版」(平成23年8月10日発行)の冊子に掲載された記事です。

塗り薬だけで効果があるのですか?

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■広瀬るみ院長

気になる顔のシミや小じわは、一般的にはレーザー治療できれいに除去することができますが、レチノイン酸という外用薬の塗り薬だけでも効果があり、確実に目立たなくすることが可能です。
顔にできるシミには、加齢に伴う老人性色素斑、ケガなどの炎症性色素沈着、日焼けややけど、生まれつきあざがある扁平母斑などがあります。これらの治療には、レーザーで治療がよく行われていますが、「どうもレーザーには抵抗がある」「ちょっと怖い・・・」「レーザーを使ってまでとらなくてもよいかな」という高齢者の方も多く、当院では、そういう方にレチノイン酸による塗り薬の治療を行っています。
実際に、これまであきらめていたシミが目立たなくなっただけでも顔の見栄えが違ってきますので、それだけで感激される方もたくさんいらっしゃいます。

レチノイン酸について教えてください。

レチノイン酸は表皮角化細胞の分化促進のほか、ターンオーバーの促進作用と増殖促進作用があり、シミなどの色素沈着の治療や小じわの改善に大変有効です。
レチノイン酸を使用する場合には、目的によって濃度を変えることが必要ですので、専門医師の管理のもと処方してもらうことが大切です。当院では、顔のシミに対しては、0.1~0.2%、小じわに対しては0.05%を調合しています。

治療方法は?

レチノイン酸の処方は、1ヶ月くらいの周期で、状況をみながら徐々に確実に治療していきます。
具体的には、1回の処方で約5グラム(1カ月分)、朝晩2回、ベビー綿棒でシミや小じわの部分に塗ります。シミに対しては、数回塗ると強い赤みや乾燥するなどの刺激症状があらわれやすいのですが、だいたい1ヶ月程度で赤みが取れ、シミもだんだん薄くなって目立たなくなってきます。その後は、いったん薬を塗るのを休んで、ハイドロキノン軟膏を使用したりすることもあります。
レチノイン酸だけでは、レーザー治療のように完全にきれいにすることはできませんが、確実に効き目があり、シミの濃さが半分になっただけでも、目立たなくなり気にならなくなったとよく言われます。
完全にシミをきれいに除去するには、やはりレーザー治療が有効です。基本的には1回だけの照射です。最初はシミの部分の色が濃くなりますが、4~5ヶ月後にはきれいになってきます。レチノイン酸でシミを薄く改善し、さらにきれいにしたいという方には、レーザー治療もあわせて検討していただいております。治療は、いずれも保険適応外となります。
現在、シミとりなどの美容皮膚の治療は大変進歩しています。例えば、当院で導入している最新の光治療・フォトブライト治療(IPL治療)は、日本人の肌質の為に開発されたものですので、シミやそばかす、小じわ、ニキビなどに確実に効果を発揮しています。症状によって違いますが、3~4週間間隔で3~5回の治療が目安となっています。

当院では、特に70代以上の女性でシミとりの治療を受ける方が多く、その効果にはとても喜んでいただいてます。年齢に関係なく、シミや小じわが気になる方は、是非一度ご相談ください。


ひろせ皮フ科メディカルエステ情報①~肌の老化の原因の80%は『光老化』です

肌の老化の原因は加齢による自然の老化によるものが20%、残りの80%は光による老化です。光老化には紫外線と活性酸素が影響しているので、その対策により老化を先送りして若々しい肌を保つことができます。そして、既にダメージを受けてしまったお肌は細胞レベルで傷ついてしまった遺伝子を修復する必要があります。
『光老化の予防』『ダメージ肌の補修』この目的を達成するために注目しているのが“ビタミンA”です。ビタミンAは、ダメージ肌を細胞レベルで補修し、改善していきます。また、紫外線や活性酸素からお肌を守るための抗酸化ビタミン(βカロチン、ビタミンC、ビタミンE)を補給することで光老化を予防することが可能なのです。


※次回はビタミンAを効率よくとるトリートメントをご紹介します。

光老化とは?

老化の主犯は太陽の光です。決して年齢ではありません。
皮膚は紫外線と紫外線を浴びることから体内に生じる活性酸素によってダメージを受け、次第に老化が進みます。太陽の光による老化のことを『光老化』(ひかりろうか)と呼びます。


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