「関節リウマチの最新の治療~生物製剤」

clm_ika10docコラム投稿: 
医療法人 山の手通八木病院 院長 八木 知徳

近年、関節リウマチの治療が飛躍的な進歩を遂げています。その進歩を支えているのが“生物製剤”と言われる薬です。

関節リウマチは、手足の指や手首、足首さらには肘、膝、肩そして首と全身の関節に病変(骨破壊)がおこり、治療が十分でないと、関節の変形を引き起こしてしまい、日常生活が障害され、時には寝たきりの原因にさえもなってしまう病気です。
以前から、その原因に免疫の異常が関係してきていることがわかっていましたが、生物製剤は、この免疫に作用する薬で、より根源的な治療法です。現在使用できる生物製剤にはレミケード、エンブレル、ヒュミラ、アクテムラという4種類があります。それぞれ投与方法、投与間隔、作用する免疫の部位に特徴がありますが、いずれの薬も骨破壊を抑制し、関節変形を予防することができます。

clm_ika10aこのように生物製剤が使用されるようになってから関節リウマチの治療は大きな変貌を遂げてきていますが、問題もいくつかあります。一つは易感染性などの副作用の問題、もう一つは治療費が高額になるという問題です。これらの問題点に配慮しながらどのような治療が最適かを考える必要があります。
関節リウマチで関節痛が十分に抑えられず、関節炎のコントロールが不十分な患者さんは、生物製剤の使用について主治医の先生に相談されることをお勧めします。

 


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リウマチ科・整形外科・リハビリテーション科・内科・麻酔科
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