「ドライアイ」について

clm_ika04docコラム投稿: 
いせ眼科クリニック 院長 伊勢 知弘

●どんな症状?

clm_ika04aドライアイとは、涙の量が少なくなったり、涙の質が悪くなることにより、眼球の表面に障害が生じる状態をいいます。
その症状はさまざまで「目が痛い」「ゴロゴロする」「光がまぶしい」「目の不快感」「疲れやすい」「風にあたると涙が出る」「目のかすみ」「充血しやすい」「目やにがでる」「目のかゆみ」などがあります。
また、ドライアイを放っておくと集中力が低下したり、目に細菌がついて感染症を引き起こしたり、花粉症などのアレルギー性結膜炎を悪化させたりすることもあります。

●考えられる原因は?

clm_ika04b現在ドライアイは、日本で800万人以上の方がその症状に悩んでいるといわれており、その原因は身近なものでは、コンタクトレンズ装用やパソコン、テレビゲーム、携帯電話、エアコンの使用などがあります。また、LASIKなどの屈折矯正手術後にドライアイになることもあり、さらにシェーグレン症候群、スティーブンス・ジョンソン症候群などの重篤な疾患が原因となることもあります。

○ 涙液の減少、質の悪化:病気(シェーグレン症候群など)、睡眠不足、ストレス、加齢など
○ まばたきの減少:パソコン、テレビゲーム、携帯電話、読書、車の運転など
○ 涙が蒸発しやすい:空気の乾燥、エアコン、大きな目など
○ その他:コンタクトレンズ装用、屈折矯正手術後、一部の薬剤、紫外線など

●当院ではこんな治療を行なっています。

ドライアイの治療は、その程度や種類にもよりますが、まず点眼治療を行います。使用する点眼薬には防腐剤は含まず、ヒアルロン酸などの角膜を保護する物質が含まれているものが望ましいとされています。
点眼治療のみで効果が不十分なときには、涙が排出される涙点にプラグ(栓)を挿入することで、涙の排出を少なくする「涙点プラグ挿入術」を行ないます。
また、角膜にできた傷が慢性化し、なかなか治らない場合には、涙の成分と非常に近いとされている自己血清の点眼を作成し使用する、自己血清点眼療法も行なっています。
その他、まぶたを温めてマイボーム腺(まぶたのふちにある脂分を分泌する腺)の働きを活発にし、涙の質を改善する「温庵法」や眼軟膏をごく少量塗布し、脂分を補う治療なども必要に応じて行なっています。また、ドライアイ用のメガネを使用し、涙の蒸発を抑える治療もあります。

■日常生活での注意点

  1.  加湿器などを使い、部屋の空気を乾燥させないよう注意しましょう。また、エアコンや扇風機、暖房の風が直接顔に当たらないよう注意しましょう。
  2.  パソコン、テレビゲーム、車の運転時などは、まばたきが減少しますので、意識してまばたきを増やしましょう。
  3. パソコンやテレビは、目線よりも低い位置に設置しましょう。
  4. コンタクトレンズの使用は必ず眼科医の指示を守りましょう。
  5. 十分睡眠をとり、規則正しい生活をしましょう。また、疲れたときは休憩を取りましょう。

いせ眼科クリニック
歯科・矯正歯科
札幌市北区北24条西14丁目3-8北24条通メディカルプレイス4階 TEL 011-728-1122
オフィシャルページへ詳細ページへ